大和田潔著『糖尿病になる人痛風になる人』（祥伝社新書）

最近よく聞くメタボリックシンドロームという言葉。
ちょっと太った人が自虐的に使うことが多いせいか
あまり深刻さが感じられない。

だが、このメタボな状態を放っておくと
糖尿病や痛風、
そしてアルツハイマーになる可能性が高くなる。

糖尿病や痛風の怖さは
あえてこちらでは触れないが
糖尿病にかかって合併症を発症すると
その後は大変な闘病生活を強いられるし
痛風は発作が起こったときには
大変な痛みに耐えなければならない。

そんな体になってしまう前に
日常生活の悪習慣を見直して
健康的な体を手に入れようというのが
本書のねらいである。

とはいえ特別大変なことをする必要はなく
日常生活をちょっと工夫して送るだけで
健康的な体に変えることができる。

たとえば本書で提案されていることは
下記のようなことである。
（P30-31より引用）

「7つの健康的な習慣」

1．運動すること。
　　30分くらいの運動を週数回行い、
　　一生懸命歩くこと

2．きちんと規則正しく寝る。
　　7～8時間は良眠をとること。

3．タバコは絶対にダメ。

4．飲酒は控えるか、
　　飲んでもちょっとだけにする。
　　できるだけ飲まない。

5．食事は回数にかかわらず、
　　毎日決まった時間に規則正しく食べること。
　　間食は控える。

6．体重計なんか忘れてしまいなさい。
　　そのかわり、適切な体重を維持すること。

7．朝食は毎日食べよう。

これを見て運動なんてする時間はない
と思う人もいるだろうが
一駅分歩いてみたり
エスカレーターやエレベーターをやめて
階段を使ってみたりと
ちょっと意識するだけで
日常生活の中で運動量を増やすことは可能だ。
座り仕事がメインの人も
背筋を伸ばして座るだけでたいぶ違う。

また食事に関しても
どんなものを食べたらよいか
といったことのほかに
空腹を感じさせない食べ方も
紹介されているのでとても参考になる。

上記の「7つの健康的な習慣」は
当たり前のことすぎて
一見効果があるようには思えないのだが
こういう当たり前のことを
日々実行してくことで
それがのちのちに大きな効果となって
現れるのである。

メタボリックかも…
という人は今のうちに読んで
健康的な生活習慣を取り入れることを
強くおすすめしたい。
取り返しのつかないことになる前に。

糖尿病になる人 痛風になる人(祥伝社新書297)
著者：大和田 潔
販売元：祥伝社
(2012-11-02)
販売元：Amazon.co.jp