千田琢哉著『結局、仕事は気くばり 会社では教えてくれない100の基本』(宝島社)

先日知人の家に遊びに行ったとき
生後3か月の赤ちゃんを抱っこさせてもらった。

腕に感じる重みは予想以上で
ずっと抱っこしているのは大変だった。
(と同時にこれが命の重さなんだと実感)

今まで尊敬してなかったわけではないが
この日を境に改めて
世のお母さん方に尊敬の念を抱いた。

それからしばらく経ったある日のこと。
電車で座っていると
赤ちゃんを抱っこしている女性が乗ってきた。
席が空いてなかったため
その女性は私から少し離れたところに立った。

その瞬間、あの重みを思い出し
気づいたら女性に声をかけて
席を譲っていた。

その場で大変感謝されたので
それだけで私も気分が良かったのだが
私が電車を降りる際、
なにげなくその女性の方を見たら
笑顔で軽く会釈をしてくれたので
さらにうれしい気分になった。

この出来事を通して思った。

気づかいとは他人を幸せにするだけではなく
自分をも幸せにする行為であると。

今回紹介する
『結局、仕事は気くばり』には
気くばりができる人には
人、仕事、お金が集まってきて
最後に幸せな人生が築いていけるとある。

大げさなようにも思えるが
上記の出来事を振り返ってみると
相手が喜んでくれたことで
私も幸せな気分になれたし
あながち間違いではないと思う。

でもこんな大事なことでも
誰かが教えてくれるわけではない。
そして気くばりをするのも
簡単なようで意外と難しい。
気くばりが自然にできるようになるには
相手を思う気持ちを持って行動し
日々試行錯誤するしかない。

本書は100の事例が紹介されているが
そのどれもが
「こういう時、相手はどう思うだろうか?」
ということを念頭に置いて書かれている。
そのため
なぜこうした気くばりが必要なのか
ということがすんなりと理解できる。

そうして学んだことを実践し
相手が喜ぶことを日々行っていけば
その喜びは必ず自分に返ってくる。

それこそが幸せな人生なのではないかと思う。

気くばりで人生が変わるなんて・・・
と思っている人にこそぜひ読んでほしい一冊。

結局、仕事は気くばり~会社では教えてくれない100の基本
結局、仕事は気くばり~会社では教えてくれない100の基本
著者:千田 琢哉
販売元:宝島社
(2012-10-17)
販売元:Amazon.co.jp
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