マネー・ヘッタ・チャン著『ヘッテルとフエーテル』(幻冬舎文庫)

お金は怖い。

普段だったら冷静に判断できることでも
お金がからむとできなくなったりする。

パチンコや競馬、株などで
必ず儲かるという話にのせられて
損した人の話をニュース等で見ることがある。

ちょっと考えれば
必ず儲かるうまい話なんてないことくらい
わかるはずなのに
そんな話に騙される人は跡を絶たない。

自分だけは大丈夫と思ってはいけない。
お金は時として
人の判断力や思考力を奪うことがあるし
場合によっては
その人の人格さえも変えてしまうことがある。
その力、その怖さを侮ってはいけない。

ではうまい話に騙されないためには
どうすれば良いかというと
やはり最低限の金融知識を
身につけることが必要だ。

本書は どこかで聞いたことのあるような(笑)
詐欺事件などの概要やそのカラクリが
読みやすい物語にまとめられているので
金融知識と聞いただけで
拒絶反応が起きるような方には最適だ。

ブラックユーモアが効いていてる物語は
ただ楽しめるだけではなく
この世の中にうまい話はない
という大事なことを改めて認識させてくれる。

学校の教材として使われてもいいのではないか
と思うほどのクオリティに脱帽。

ヘッテルとフエーテル (幻冬舎文庫)ヘッテルとフエーテル (幻冬舎文庫)
著者:マネー・ヘッタ・チャン
販売元:幻冬舎
(2012-09-07)
販売元:Amazon.co.jp
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