政近準子著『一流の男の勝てる服 二流の男の負ける服』(かんき出版)

ビジネスでどんな装いをすべきか。

ただそれを知りたいだけであれば
先日紹介した宮崎俊一氏の
※『成功する男のファッションの秘訣60
を読めば十分である。

※スーツ、シャツ、ネクタイそれぞれについて
どんなもの(色や形、サイズ)を
どれだけそろえれば良いかが
紹介されているのでとても参考になる。


ただ、服に対して悩みや問題意識がないと
この本に興味を抱くことは難しいと思う。

そこで、紹介したいのが政近準子氏の
一流の男の勝てる服 二流の男の負ける服』である。

宮崎氏の本がどんな服を着るべきかを
詳細に説明しているのに対し
本書は服が人間の心理や行動にどんな影響を与えるか
ということに重きを置いている(あくまでも私見ですが)。

そんな著者からのメッセージは
ハッとされられるものが多かったので
少し引用してみよう。

人はその制服どおりの人間になる。(P8)
(ナポレオンの言葉だそうだ)

妥協した服で毎日を過ごせば、
人生そのものに妥協が生じる。(P9)

あなたの人生は、あなたの着ている服で決まる。(P10)

人は着る服によって人生を変えることができる(P11)

服への妥協は、毎日に張りがない証拠です。
まあこれでいいか、という服を着ていても、
決して自分を上げられることはありません。(P31)

良いものを身にまとうと、
人生は良いほうへ向かっていきます。(P41)

お気に入りの服を着ると気分が上向き
気持ちだけでなく行動まで変わる。
そのことは過去の経験から感覚的に理解していたので
著者の言葉はすんなりと納得することができたのだが
これが心理学で実証されてきていることまでは知らなかった。

立場が人を作るという言葉があるが
着る服もそれと同じで
人を作る重要な要素と言えるだろう。

もちろん
ただ服装だけ替えればいいというわけではないが
服が持つ力は決して無視できないと思う。

今まであまりビジネスウェアに関心がなかった方は
本書を参考にしてきちんとした装いをすると
(オシャレや流行を追いかけるという意味ではない)
自分の気持ちや周りの見る目が変わることに
きっと驚くと思う。

そういう意味で、服なんて…
と思っている人にこそ読んで欲しいと思う。
(もちろんファッション好きな人なら文句なく楽しめる)

一流の男の勝てる服 二流の男の負ける服一流の男の勝てる服 二流の男の負ける服
著者:政近 準子
販売元:かんき出版
(2013-02-20)
販売元:Amazon.co.jp