本田直之著『思考をやわらかくする授業』(サンクチュアリ出版)

年を重ねるにつれて
私たちの行動パターンや考え方は固定化されていく。

家から駅までの道のりといったほんの些細なことから
物事の捉え方、考え方といった大きなことまで
無意識のうちにいつものルート(考え方)を選択してしまい
冒険するということをしなくなる。

かく言う私も保守的なせいか
自分の行動は完全にパターン化されている。
パターン化されているということは
余計なことを考えなくていいので
楽ではあるのだが
そんな生活が面白くないのも事実。

無意識のうちにいつもと同じ道を歩くことは
記憶をなくすほどお酒を飲んでも
きちんと帰れるという利点をもたらしてはくれるが
人生を楽しむという点においては
まったく寄与してくれない。

帰り道、いつもとは違う道を歩き
ちょっと路地に入ってみたりすると
それだけで新たな発見があり楽しい。
そしていい感じの店を見つけたりすると
「通」になった気分にもなる。 

このようにして
自分の行動パターンをほんの少しだけ変えるだけで
今まで知らなかった物事を知ることができる。
そしてそれは非常に楽しいことである。

前置きが長くなったが、
本書には固くなった思考を
やわらかくするためのヒントが詰まっている。
そのどれもがシンプルに書かれているのだが
日々をどう過ごすかということについては
とても深く考えさせられるので
最近日々の生活がつまらないと感じている方は
読んでみるといいかもしれない。

そうして刺激を受けて実際に行動してみることで
新しいこと、面白いことに出会い
きっと今までとは違った日々を歩めるに違いない。